スマホ首を意識する日

一応はライターという肩書を乗っけた体で生きているので(57577)、スケジュール帳が空っぽだった昨日の内実をなんとはなしに書いてみる。 たいていぼくにとって日曜日というのはひとりきりで何事かにふける日のことを指すのだが、例によって昨日も"半分"は…

コードギアスのキャラ批評に依る内省

春休みに入って暇になったものだから、かねてより観る予定だった「コードギアス」をおおよそ1週間かけて観終えた。全50話の長旅だった。最近疲れが溜まってるのは変な姿勢のまま文字通り腰を据えてコードギアスをぶっ通しで視聴していたからに他ならない。 …

下書き⑦

京都市営地下鉄の乗り換えには烏丸御池駅を使う。赤か緑かで言ったら季節柄緑がいいよね、なんて思っているよ。現時点では、存在しないはずの黄色い電車に乗って揺られているのにね。イエローの話をして笑ったはずだ。今日もひとりやせ我慢をして、エアコン…

下書き⑥

生き物や花を育てるときのことを思う。 植物が元気に育つためには、日光、水分、良質な土、それから肥料など様々な要素を必要とする。 人間がそれらを惜しみなく与えることを厚かましくも「育てる」と表現するわけだが、例えば大きく育って欲しいからといっ…

下書き⑤

泥臭く蒸し暑い夜道を辿る。歩道のタイルも街灯に照らされる自らの浅黒い肌さえも艶やかに映るのはアルコールのせいに違いない。気付けばボンヤリと大口を開けていた。湿った風はそれ自体が渇きを癒すわけではない。いつだって求めているのは風になびく任意…

下書き④

立体で見たときに数万人くらいは軽く入りそうなバカでかい濁った池があって、その最深部のくぼんだ所にあるものを求めて生きるのはやめようと思った。濁った水を飲み込んでしまえば大抵の人間はげろげろと嘔吐してしまう。きたない泥がたくさん溶けているか…

下書き③

知らない日本人の本を読んだらしい。柄にもなくノートを取ったらしくて、大きさがバラバラのルーズリーフを見て雑な努力のあとを確認した。 難しい言葉は指を折って数えられるくらいしか知らないけれど、その中のひとつに新たな意味を見出して興奮に打ち震え…

下書き②

邪に生きることを覚えておおよそ1年と少しが過ぎて、精神的なすべてを共有することの限界を知る。 神様の死角にある僕たちの理想郷はいつも真っ暗だ。お互いの心臓を無理くりにでも燃やして、暖をとったり、わずかばかりの視界を確保するばかり。 ひとまずユ…

下書き①

自分の中にたくさんの抽象物を見ている。それ自体の総数は日を追うごとに増えていく一方なのだけれど、実際問題そこにあるものをとりまとめて表すなら、健康な微生物の群体に近いものかもしれない。 理想像と実態の乖離に異を唱えるのは不毛だと思う。できる…

みたらし

春休みの或る日のことだった。下宿にて、読んで字のごとく三日三晩寝っ転がっていた私はふっと思い立って、散歩に出かけることに決めた。いつも通りにシャワーを浴び、髪を適当に乾かす。それから、ちょっとクローゼットを漁った。これは先一昨日までとは違…

ロールケーキ

約束の時間になってもあの子は現れなかった。鞄から携帯電話を取り出して、LINEのトーク欄を遡ると、17番目に彼女がいた。 5コール目と6コール目の間で繋がる。しばらく、ムニャムニャ、といった眠気混じりのおぼつかない返事が何度か続いた。ようやく意識が…