2020-07-07 下書き⑤ 泥臭く蒸し暑い夜道を辿る。歩道のタイルも街灯に照らされる自らの浅黒い肌さえも艶やかに映るのはアルコールのせいに違いない。気付けばボンヤリと大口を開けていた。湿った風はそれ自体が渇きを癒すわけではない。いつだって求めているのは風になびく任意の夏の象徴なのに。