春休みの或る日のことだった。下宿にて、読んで字のごとく三日三晩寝っ転がっていた私はふっと思い立って、散歩に出かけることに決めた。いつも通りにシャワーを浴び、髪を適当に乾かす。それから、ちょっとクローゼットを漁った。これは先一昨日までとは違…
約束の時間になってもあの子は現れなかった。鞄から携帯電話を取り出して、LINEのトーク欄を遡ると、17番目に彼女がいた。 5コール目と6コール目の間で繋がる。しばらく、ムニャムニャ、といった眠気混じりのおぼつかない返事が何度か続いた。ようやく意識が…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。