下書き①

 自分の中にたくさんの抽象物を見ている。それ自体の総数は日を追うごとに増えていく一方なのだけれど、実際問題そこにあるものをとりまとめて表すなら、健康な微生物の群体に近いものかもしれない。

 

 理想像と実態の乖離に異を唱えるのは不毛だと思う。できることは、きれいになるようにと願いを込めて地層の形成過程を観察すること。そして、たまに木の枝でそれらしい模様を付け加えること。併せて、それ自体の全体像が見渡せるくらいの広い視野を共有すること。ときどきは読めない部分があってもいいしさ。

 

 実験は続く。裏付けのためには試行回数が全然足りないから。